RSS登録をお願いします!

follow us in feedly

2014年2月16日日曜日

MVNOは国際ローミングが使えるのか? 海外では逆に不便かも

ここのところNexusや、SIMフリーiPhone発売の影響で、SIMフリー端末+MVNOのSIM、またはドコモ端末+MVNOのSIMというのもアリという考え方が徐々に広まってきた気がします。

一般に、SIMフリー端末の利点としては、次の2点が挙げられます。
  1. 国内で3大キャリア以外のMVNOのSIMが使える
  2. 海外で現地のSIMが使える

国内では特に1. のメリットがクローズアップされており、少しずつ人気が高まってきています。
2. のメリットは、主に中長期で海外に行くことが多い人にとって、日本と同じ端末を使えるということで、一部の人々に人気があります。

しかし最近ふと疑問に思ったことがあります。

SIMフリーの端末+MVNOの運用だと、海外では現地のSIMが使える、しかし逆を言えば必ず現地のSIMを調達しないと通信端末の用をなさないのではないか?

そんなことをいろいろ考える中でふと思い当たったのは、タイトルにもあるとおり、MVNOのSIMにおいて国際ローミングは可能なのだろうか?という疑問です。


私が海外旅行に行くときは、必ず国際ローミングを利用


10年ほど前までは、そもそも携帯自体が海外の電波に対応しておらず、国内と同じ端末を使いたい人はわざわざグローバル端末を買ったり、国内端末とは別に別途レンタルをする必要がありました。

しかし現在は、多くの携帯端末が海外の電波に対応しており、その端末を各国の通信会社に接続することで、国内にいるのと同じように電話やインターネットを利用することができます。


海外パケ・ホーダイ | サービス・機能 | NTTドコモ

海外ダブル定額 | au

海外パケットし放題 | モバイル | ソフトバンク


もし国際ローミングを使えないとなると、どうなるでしょう。

私などは会社の親睦旅行で、パックツアーを利用して海外に行くことが多いのですが、その場合だと、空港に着くととりあえずツアーコンダクターが待っており、間をおかずホテルまで連れて行かれます。

だいたいツアコンのところに集合する時点で、飛行機内では切っていた携帯をオンにして、現地の携帯会社の電波を掴んで国際ローミング開始といった感じです。

これがもし国際ローミングを使えないとなると、皆を待たせて空港内でSIMを販売している店舗を探す必要があります。

パックツアーなどでは、客が自分たちのグループだけではないことも多いことから、あまり空港で自分勝手な行動をとることははばかられます。

旅行の仕方は個人によって様々でしょうから、空港で自由に動ける人は現地SIMを調達すれば良いと思いますし、私のパターンのようにせいぜい年1回、二泊三日程度のパックツアーで行く人にとっては、1日数千円で使える国際ローミングサービスは非常にありがたい存在と言えます。


MVNOの国際ローミング対応状況


それではMVNO大手の、日本通信、IIJ、OCN、BIGLOBEの国際ローミング状況(別途オプションも可)を確認してみます。
まず日本通信の「スマホ電話SIM」。

よくあるご質問 | スマホ電話SIM
Q 海外でも使えますか?
A  音声通話は国際ローミングにてご利用いただけます。データ通信はご利用いただけません。

電話は使えるけど、パケット通信は使えないようです。
電話が使えるのは便利ですが、ウェブもGoogleマップも使えませんから、わざわざスマートフォンを海外に持っていく価値は非常に乏しくなります。


続いてIIJ mioの「IIJmio高速モバイル/Dサービス」。
これ以降は電話機能はそもそもないので、パケット通信のみの話になります。

mio高速モバイル/D - 価格・仕様

注意事項
本サービスのSIMカードに音声契約は付帯しておりません。また、国際ローミングには対応していません。
ということで、残念ながらIIJも×。


続いてOCNの「ONE モバイルONE」ですが、国際ローミングに関する記述を見つけられませんでした。
わざわざ書いていないということは、できないと考えていいでしょう。

しかし「OCN モバイル ONE for Business」というサービスに、じき国際ローミングにもオプションで対応する、というような記述を見つけました。


ニュース 2013年12月20日:法人向けモバイルデータ通信サービスを大幅に強化「Arcstar Universal Oneモバイル」と「OCN モバイル ONE for Business」にご利用の通信容量・速度に合わせて選べる4コースが新登場 | NTT Com 企業情報


(3) 多彩なオプション:SMS国際ローミング、ワンタイムパスワード(MCOP)認証、グローバル固定IPアドレス等企業用途に合わせたオプションを提供
※ ワンタイムパスワード(MCOP)認証は、Arcstar Universal Oneモバイルのみ、グローバル固定IPアドレスはOCNモバイルONE for Businessのみのオプション設定となります。OCNモバイルONE for Businessの国際ローミングオプションの提供は2014年2月頃を予定しています。

MVNOでも、少なくとも物理的にできないということはないようです。
有料オプションになっても良いので、一般ユーザー向けの「ONE モバイルONE」も、国際ローミングに対応して欲しいものです。


最後に私も現在iPadで利用している、BIGLOBEの「BIGLOBE LTE・3G」です。

これも残念ながら、国際ローミングに関する記述を見つけられませんでしたが、OCNと同様わざわざ書いていないということは、できないものと考えられます。


結論としては、MVNO大手4社においては、オプション対応も含めてバケット通信の国際ローミングはできないということのようです。
(もし誤解がありましたら、Twitter等で教えて下さい。)

なおSMSについては日本通信はもちろん可能ですが、その他の会社もできるとは思いますが詳細は不明です。

しかしわざわざスマートフォンを持って行って、SMS専用機にしかならないというのもなんだかなあと思いますので、やはり例えば3大キャリアよりは安い日額料金で、パケット使い放題といったオプションサービスを実現してほしいものです。


少し盲点だった国際ローミング。でも今後MVNOが一般化するには海外での対応策が必要


このエントリを書きながらひとつ思ったのは、海外のSIMを事前に日本で手軽に入手できれば良いのにということ。
日本でも入手できないことはなさそうなのですが、極めてマイナーな感じで、また割高感があります。

まずはMVNOが、オプション料金でいいのでドコモと同じ国際ローミングができるようにすることが望まれます。

それから少し変化球ですが、MVNO各社が海外の各国の現地SIMをネット販売してくれたら良いのにと思いました。



iPhoneが好きすぎる: IIJのみおふぉんは、音声通話とSMSは国際ローミング対応、データ通信は不可


iPhoneが好きすぎる: ドコモ・au・ソフトバンクからMVNOに移行するデメリット(2015年3月版)