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2014年9月24日水曜日

iOS8に続いて、iPhone用ATOKも人柱ってみた

iOS8の配布からは間に合いませんでしたが、多くの期待を受けたATOK for iOSが、とうとうリリースされました。

ATOK for iOS App
カテゴリ: ユーティリティ
価格: ¥1,500


ところが、Twitterなどで新しいATOKの話題を見ると、まだ未完成の部分が見受けられるということで、あまり評判が芳しくない様子です。

私は、標準のキーボードでもそれほど不都合を感じていないので、1500円もするATOKを今の時点で購入すべきか悩んだのですが、iPhone好きを標榜しているブログをやっている訳ですから、他の人に先駆けて人柱となるべくポチってみました。


標準キーボードに対する私の評価


まず、新しいATOKの感想を述べる前に、私の標準キーボードに対する評価を書いてみたいと思います。

私がiPhoneで文字入力をするシチュエーションですが、7割がメッセージ、2割が検索キーワード、1割がTo doリストの入力といったところです。
つまり、ほとんどが文節レベルの短文であり、長文はほとんど入力しません。

そういった使い方ですと、ATOKが得意とする連文節変換はほとんど意味が無く、最近のiPhoneの標準キーボードもそれなりに賢いため、特に困ることはありませんでした。

私が考える最大の問題は、ユーザー辞書です。

仕事ではずっとATOKを使っており、当然のことながらこれまでの仕事やプライベートにおける必要なキーワードが蓄えられたユーザー辞書があります。

ところが、iPhoneの標準キーボードは、外部のユーザー辞書を機械的に簡単に取り込むしくみがありません。
一応、ATOKのユーザー辞書を、Macのことえり用に変換して、iCloud経由でiPhoneに反映させることが可能ですが、これが実際やってみるとなかなか一筋縄ではいかないのです。

いくら、標準キーボードがそれなりに優秀と言っても、ユーザー辞書があるとないとでは、雲泥の差があります。
すなわち私がATOKに求めるものは、優秀な連文節変換ではなく、ユーザー辞書を取り込めるかどうか、ということなのです。


インストール&設定してみた


早速インストールを行い、「日本語かな」「English(US)」「絵文字」「ATOK」と4番目のキーボードとして登録しました。
インストールとキーボードの設定は、アプリが案内するとおりに進めれば特に問題無いと思いますが、参考までに設定方法が書かれたページを紹介しておきます。

ジャストシステムからATOK for iOS発売開始!ただし制約もいくつかあり... | マイナビニュース

せっかくATOKをインストールしたので、強制的にATOKを使うように、標準の「日本語かな」を削除して、「English(US)」「絵文字」「ATOK」の3つとしました。


丸一日使ってみた


ざっと使ってみた感想は、標準のキーボードより少しもたつくなというところでしょうか。
インターフェースが、変にオリジナリティを主張せず、標準のキーボードに似せてあるため、違和感なく使えることは好印象です。

インライン変換ができないことについて、各所より不満が出ているようですが、個人的にはそれほど気になりませんでした。
早めの改善を要望されていますが、OSに依存する問題のようなので、OSが変わらない限り改善は難しいでしょうね。

インラインではないので、変換する文字列を表示する窓があるのですが、これが小さくて変換する文字列が全て見られないということも、不満に輪をかけているようです。
これも私は、極めて短い文節で変換していくので、あまり気になりませんでしたが、本格的に文章を打ちたいと思ってATOKを購入した人にとっては、重大な問題かと思います。

その他、「や」を左右フリックすることで、左鍵カッコ、右鍵カッコが出るのは、純日本製ならではのいい工夫だと思います。

一方、以前から思っていたのですが、ATOKよりも標準キーボードの方が優位なポイントがひとつあります。
それは、かな入力時の「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」といった、小文字や、「だ」「ざ」「ば」といった濁音の扱いです。

例えば、「杓子定規」という単語を入力したいとします。
標準のキーボードだと、ひらがなで「しやくしようき」と全部大文字で入力しても、「杓子定規」を変換候補として表示しますが、ATOKだと「視野串使用機」しか出ません。
しかも標準のキーボードだと、「しやくしし・・」まで入力した段階で、「杓子定規」を候補に表示します。

かな入力している時に、わざわざ「つ」「や」「ゆ」「よ」を小文字にしたり、「た」「さ」「は」を濁音化したりということは、タッチ数が増えるため結構面倒です。
小文字化や濁音化をしなくても、かなり高い確率で推測をしてくれる標準キーボードは、その点では非常に優秀だと思います。

まあ、ここでぼそぼそ言っていてもなんなので、直接ジャストシステムさんにつぶやいてみました。



ちなみに、ユーザー辞書の取り込み方は?


ATOKは、現時点ではATOK Syncに対応していないということですが、iTunes経由で手動でユーザー辞書を取り込むことができます。
方法は、先ほど紹介したページにも書かれていますが、オフィシャルのページも紹介しておきます。

[054762]Windows 版・Mac版のATOKで登録した単語を利用したい

手動でも、できないよりははるかにマシですが、やはりATOK Syncか、例えばDropboxなどにユーザー辞書を置いておいて、iPhone単体でATOKのアプリからユーザー辞書を取り込めるしくみが望まれます。


今後の進化に期待


人柱ってみたつもりでしたが、私の使い方だと十分に快適に使えています。
しかし、現時点でこれが1500円の価値があるかと言われれば、首を横に振らざるをえません。
もともと開発期間も短かったためか、若干ベータ版といった感じのATOKですが、今後は時間を掛けて熟成を図っていくとのことです。

Roadmap

7年越しの夢:iOS史上、最高の日本語変換を――待望の「ATOK for iOS」を使ってみた - ITmedia PC USER

私は、もう1500円を払ってしまっているので、今後どんどん進化してくれることを期待するばかりです。
ついでに言うと、私はPCではローマ字入力ではなく、かな入力なので、iPadにかなのフルキーボードを実装してくれたら、嬉しいです。


ATOK for iOS App

カテゴリ: ユーティリティ

価格: ¥1,500